どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!
面接では予想外のことを突然聞かれたりすることもありますが、逆に面接で聞かれる定番の質問というのもあります。その一つが「当社の印象を教えて下さい」です。
要は、あなたがその企業にどんな印象を持っているのかという質問ですが、こうした定番の質問で「評価を上げる学生」と「評価を下げてしまう学生」がいるわけです。
特にこの「会社の印象」に関わる質問は、自分では気付かないところで評価を下げる学生がとても多いです。何故、評価を下げてしまうのか…その理由や対処法についてまとめていきたいと思います。
印象を教えてほしいと聞かれると、漠然と答えてしまう
仕事内容、給与、勤務地、福利厚生、会社の知名度など企業選びの軸は人それぞれですよね。
人事担当者が面接で、あなたが企業を選ぶときに重視している事は何ですか?という質問をすると、「職場の印象が良いこと」や「社員の印象が良いこと」と答える方が結構います。
要は印象を重視するという回答です。でも、よく考えてみて下さい。この「印象の良さ」って何なんでしょうか?もう少し踏み込んで聞く中、「何を根拠に印象がいい」と感じているのでしょうか?一般的には企業のホームページや企業のパンフレットでその企業の第一印象が決まる方が多いようですが、誰もが知っている情報で、印象を判断していいのか…ということを是非考えて頂きたい。
企業人事の視点から率直にいうと、こうした公開されている情報だけでは会社の印象を語ると、大抵の場合見誤ります。むしろ、企業の術中にはまってしまっていると言えます。
印象を語る上で重要なのは、根拠や理由
企業の術中にはまるというのはどういうことなのか?と、感じた方もいるでしょう。それは会社のホームページや企業パンフレットは企業側も良く見せようと工夫して作っています。ホームページに「当社の欠点」なんて項目を見たことがある方はいませんよね。
だからこそ、その会社の印象を企業のホームページやパンフレットだけで、「良い」「悪い」と決めつけてしまうのは、「回答としてどうしても浅さが出てしまう」ということを意識してほしいです。
では、皆さんが感じた印象とリアルな現実を知る為にはどうしたら良いか?それは実際に職場を見る事と社員と接することです。例えば、1DayインターンシップやOB・OG訪問、企業説明会などで会社を訪問したときに皆さんが感じていた印象と一致するかどうかを確認する努力が必要になるでしょう。
2017年のHR総研とみん就が共同で調査した会社の印象度調査では1位が三井住友銀行、2位がJTBグループ、3位がみずほファイナンシャルグループという結果でした。上位を占める企業に共通しているのは知名度が高いことと実際に会った社員の印象が良かったということが要因になっています。
あなたが感じた会社の印象と実際の会社の現実にギャップが無いかを知る為には、リアルな職場を見る事や、実際にそこで働く社員と接してみないとわかりません。特に社員の雰囲気や印象を語る際は、実際に接した経験を元に語るべきです。それが出来ないのであれば、安易に「社員の雰囲気」に触れない方が、評価を落とさずに済むでしょう。
“参考”
会社ごとに“通過する志望動機”を作るための3つのポイント
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つまり、当社の印象=志望動機に近い内容になることが理想
人事からすると、会社を褒めてほしくてこの質問をしている訳ではありません。前述したように、根拠や理由が重要なわけですから、「企業研究・業界研究・職種研究の進捗具合を確認している質問」と理解するのが正解の方向となります。
つまり、志望動機で伝える内容と近い回答になることが、評価を上げるポイントになるでしょう。
例えば、営業職の会社をケースに説明すると、結果を重視する企業と結果へのプロセスを重視する企業があります。また仕事のプロセスにおいてチームワークを重視するか、個人の能力を重視するかなど企業によって異なります。このような情報は軽く調べただけではわかりません。複数のOB・OGに話を聞いたり、口コミサイトを見たりしてより深い企業研究をすることが必要になってきます。
このようにある程度、突っ込んだ部分まで調べて、印象を根拠づけられるのかが、重要になってきます。人事はそこまで見ているという事を、覚えておいて下さい。
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具体的に評価を上げる回答はどのような内容か
企業名を想定しているものではないので、やや曖昧な表現もありますが、以下のような雰囲気で伝えられると印象はプラスに働くでしょう。
「私は御社について、常にスピード感を持って新しい事にチャレンジする会社だという印象を持っています。これは企業理念の「スピードは力なり!変化をチャンスと思え!」というフレーズからも全社員に浸透しているのではないかと思います。先日ネットのニュースで、御社は創業10年で1,000億の企業に成長したとの記事を拝見しました。また会社説明会では「積極果敢に攻める。守りは負けの始まり」という熱いメッセージを頂く事ができ、とても共感することが出来ました。
しかし、一方ではそのスピードについていけない社員の方はとても苦労されているという話も聞いております。私は、もしご縁を頂けたら新しい知識の吸収を常に意識し、御社が求めるスピード感を身につけていきたいと考えております。」
この回答例にはあなた自身が感じている印象を、企業理念やニュース、会社説明会でのメッセージから裏付けして具体的に話せています。また、良いイメージだけではなく負の部分にも触れられていて、それを理解して働いていく覚悟があると感じる事ができます。
このような「企業研究や業界・職種研究」がベースになっている回答が出来れば、事前にしっかり準備してきたことが人事に伝わりますし、現実的な視点を持っているため入社後も長く働いて活躍してくれる可能性が高いと判断してもらえる可能性が高まります。
このように会社の印象を答える際には企業の意図を理解したうえで、人事の不安を払拭する回答が出来ればベストです。
“参考”
見落としてはいけない企業研究の視点
会社の印象の回答で、評価を下げる代表的な例
では、NG回答とはどんな内容でしょうか。
「御社は地域密着型の企業で、社員の皆さんも優しくアットホームな社風だという印象を持っています。」
この回答は明らかに企業研究のレベルが浅いです。また上記でも述べましたが、人事は会社を褒めてほしいわけではないのです。そう言った観点からNGになります。
「印象を聞かれたので素直に答えたのに!」と思う方もいるかもしれませんが、あくまで「選考」であることを忘れてはいけません。短い限られた面接という時間で、人事は学生を判断していかなければなりません。
集団面接であれば、一人当たり質問されることが、少ない時で3つ、多くても5~6つという企業も多いわけです。その限られた質問のうちの一つが「当社の印象を教えてほしい」だった場合、今回の例のような企業研究の浅い回答をしている余裕はありませんね。
また集団面接においては「他の学生が伝えている内容を繰り返す流れ」になれば、それはそれで高い評価を得られるのは難しくなります。用意していた回答が万が一他の学生に言われてしまった場合、深い企業研究が出来ている学生であればその場で修正が可能ですが、浅い学生はそこでの軌道修正ができないことが大半です。
そうした臨機応変な対応が出来るためにも、企業研究は必須でしょう。是非、こうした定番の質問で評価を確実に取れる対策を意識して取り組んでいってほしいです。
まとめ
・印象を教えて…と言われると、漠然と答えてしまう傾向がある
・面接で問われる印象には、理由や根拠が求められる
・理由や根拠の質が重要
・会社のいいところを言うだけが、印象とは限らない
・大手内定を目指す上で、こうした定番の質問で評価を下げている場合ではない
どの質問もそうですが…
面接官が何を意図として出題しているのか…これを突き詰めていくことで、本質から外れた回答を減らしていけるでしょう。強く意識してほしいと思います。