どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

面接で「あなたがこれだけは誰にも負けない」というものはありますか?という質問をされることがあります。

この質問は、回答が非常に難しい質問の一つになります。たとえ、これは負けない!と自分では自信を持っていたとしても、それが世間ではどの程度のものなのか…あまり深く考えたことがない方も多いのではないでしょうか。

では、人事の視点で、どのような意図でこの質問をして、どのような回答なら評価が上がるのかについて解説していきます。

誰にも負けないこと=強みと入社後にどう活かすか

あなたには「これだけは誰にも負けない」というものがありますか?

まじめに考えても、答えは出てきません。誰にも負けないと言われても、世界の全員のことを知っている訳でもないし、自分では一番と思っていても実は更に上の人がいるかもしれません。

もしそれを証明するのであれば、起業してその分野で世界一になれるか試すしか方法はないと思いませんか?そもそも、誰にも負けないと自信を持って言えるのであれば就職なんかせずに起業することでしょう。

では、なぜ人事は面接でこんな質問をしてくるのでしょうか?

それは「あなたの強み」と「その強みを仕事にどう活かせるか」を掛け合わせて言葉を変えて質問をしてきているのです。圧倒的に、そのパターンが多いです。もう少しわかりやすくいうと、

就活生に多いのが「あなたの強みは?」と聞くと大抵の学生が過去のエピソードと仕事を結び付けて回答します。しかし、「誰にも負けない」という言葉を使うと趣味や特技を答える学生が一気に増えるのです。

ここで、ライバル学生と差がつくわけです。

誰にも負けない=あなたの強みと置き換えて、さらにそれをどう仕事に結び付けていくかの回答が出来れば、人事の意図を満たします。つまり、この質問は「あなたの強みをどう仕事に活かせますか」と翻訳して回答すれば問題ないというわけです。

面接は難関企業ほど捻った質問から本質を見抜く傾向がある

「誰にも負けない」という言葉はあまり意識しなくてよいです。

ここにこだわりすぎると、私は野球なら誰にも負けませんと答えれば「だったら野球選手になればいいのに」と思われてしまいますし、「早食いでは誰でも負けません」となっても仕事と直結したエピソードでないと評価はされません。

もし食事を早く済ませたとすると、時間効率が良くなり仕事に割ける時間が多くなるという部分でアピールしたいという方がいるとしたら、果たしてそれを評価する人事がいるのか・・・。私はそういった評価基準を持っている人事に会ったことはないです。

つまり誰にも負けないことを聞かれているのではなく、あなたの強みをどう仕事に結び付けられるかを質問されているのだということです。このように質問を置き替える力=応用力を問われているのだ、とすぐに判断をして頭を切り替える必要があります。

面接で質問される内容には、必ず企業側の狙いがあります。

そしてストレートに質問してくる企業は少なく、難関企業になればなるほど、角度を変えて質問をしてきます。面接官は年間で何千人もの面接をしています。ですので、就活用に1日や2日で準備した程度では、面接官にはすぐに見抜かれてしまうでしょう。

面接というのはあくまでも選考の場です。正直に答えて通過出来るほど甘いものではありません。やはり大切なのは質問の意図を理解し論理的に回答することです。

この質問でいうと「強み」と「仕事にどう活かすか」の複合的な質問だと上記で述べましたが、複合的な質問に複合的な回答で答えるのもアリです。

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複合型の回答で独自性を出すと良い

例えば、モテる男性ってどんな男性だと思いますか?

そんなの人それぞれタイプがあるから答えなんてないだろという声が聞こえてきそうですが、実は時代によって傾向があるのです。

皆さんが産まれる前のバブル世代では、モテる条件で「3K男子」というフレーズが流行りました。「高学歴」「高収入」「高身長」のそれぞれの頭文字を取って3Kです。

時代が変わった今は「4低男子」がモテる男性のキーワードです。「低姿勢」「低依存」「低リスク」「低燃費」の頭文字を取って「4低」です。

バブル期では、モテる男性は3つの要素を全て持った人、現代では4つの要素を全て持った人が格段にモテるというわけです。

全ての項目を満たすことで、女性からの評価が格段に上がり、該当者もグッと減るわけです。

この考え方を、面接の回答に応用することが可能です。複数の強みを掛け合わせて回答することで、他の学生と差をつけることが可能になります。

例えば「行動力」を強みとする場合に、「英語を覚えようと海外に留学した」「子供たちに英語の楽しさを伝えるために英会話学校でアルバイトをした」「災害があった地域で英語を使えずに困っている人がいると聞いてボランティアで被災地に行った」など、1つ1つのエピソードは良くある普通の内容なのですが、この3つを掛け合わせて1つの文章にするとあなたのオリジナルの回答が完成し、強みである行動力に説得力を持たせて回答することができるのです。

これはあくまでも例えですので、あなたの志望する業界や企業が求めている人物像や、入社後にどのように活躍してほしいかを分析して面接用の回答を作り上げていくことができるのです。

1つの強みが普通で差別化できないという方は、複数の強みを掛け合わせることで、人事の評価が上がる回答をすることが可能になります。

ESであればテーマの選定も重要

「本当に誰にも負けていないか?」は企業の狙いではありません。

先ほどから述べているように、この質問の意図は本当に1番かということに焦点が当てられている訳ではありません。くどいようですが、あなたの強みと、入社後にその強みをどう活かせるかがポイントですから、もし範囲を設定するのであれば、限られた範囲で構いません。

例えばサークルやアルバイトなど、皆さんの実生活で現実的な範囲を対象として、そこであなたの強みと入社後にその強みをどう活かしていくかという部分に徹底的にこだわって回答しましょう。

個人的な意見になってしまいますが、この質問をされた場合アルバイトやサークルネタは多くの学生がテーマとすることが多いです。

ESでこの質問をされた場合に、テーマが無難すぎると読まれないというリスクも多少はあります。実際に人事が全員のESをじっくり読むことはありません。見やすさやテーマによっては10秒程度しか見られないなんてことも現実にあります。

より高みを目指すのであれば、複合型の回答で冒頭の1行、つまりPREP法でいうPの部分に独自性を持たせて、他の学生と差別化を図れるように対策することをオススメします。

まとめ

・質問の本質を理解して回答すること

・「誰にも負けない」かどうかは質問の本質ではない

・複合型の質問には敢えて複合型の回答で挑むのもアリ

・「誰にも」という部分は現実的な範囲で問題ない

・テーマに独自性を持たせることで差を付けられるとベスト

これらのことは、ESや面接におけるすべての質問に通じています。

どのような質問でも、質問されたら瞬時に、頭の中で質問の意図をしっかりと考えて、回答することが重要です。的外れな回答をしてしまうと、それ以上選考を進むことができません。

そのためにも、しっかりと事前準備をし、面接練習なども日頃からやっておくことが大切ですね。