どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

面接前に控室で待機している学生を見ると、自分の提出したエントリーシートを読み直している学生や企業のパンフレットを食い入るように見ている学生が多いです。面接を数分後に控えた方にとっては普通の光景だと思います。

ただ面接では突然予期せぬ質問をされることがあります。むしろそちらの方が多いと感じている人の方が多いかもしれませんね。今回はそんな予想外の質問に冷静に対応する方法を解説していきます。

予想外・想定外の質問をする企業側の狙い

面接で選考と何の関係があるのだろうという予想外の質問をされることがよくあります。

例えば、「コンビニで売っている130円のペットボトルの水を500円で売るにはどうしたらよいと思いますか?」「いま何時何分だと思いますか。」など面接官によっていろいろなネタをもっています。

130円のペットボトルを500円で売るなんて無理だよと思うでしょう。その通りです。普通に考えて難しいです。時計のない部屋で時間を聞かれてもだいたいの時間はわかっても正確な時間なんてわからないよと思うでしょう。その通りです。勘がさえていない限りわかりません。

では、なぜ企業は面接でこんな質問をするのだと思いますか?これは…あなたを困らせるために質問しているのです。なんだよ、性格悪いなぁと思うでしょう。「圧迫面接」と狙いは同じ、というわけです。つまり、困ったときのあなたの対応力を見たいのです。

実社会に出るとお客様に無理難題を言われたり、予期せぬことが頻繁に起こります。そんな時に対応できる能力があるかを見るためにあなたを困らせる予想外の質問を突然してくるのです。予想外の質問にはこういった企業の意図があることを理解したうえでどう対処すべきか解説していきます。

予想外の設問に対して「対処する力=論理的思考力」

先ほどの質問に正解はありません。ただ人事の評価が上がる回答例はいくつあります。

例えば130円のペットボトルの質問は、「私は本当に水を欲しがっている人を探します。近くにコンビニや自販機のないような場所を調査し、真夏の灼熱の太陽が照りつける猛暑の中で肉体労働をしている人に販売しようと思います。そのような環境であれば500円でも買ってくれる人もいるのではないかと考えます。」とか。

時間に関する質問は「11時15分だと思います。私がこの面接会場に案内される時に時間を見たら11時00分でした。面接が始まりこの質問が5問目です。私は1つの質問に1分で回答するように心がけています。人事の方の質問の時間とやり取りの合間の時間が1問につき2分と推測します。そうすると15分の時間がかかることになりますので現在の時刻は11時15分だと思います」など。

このように正解はないけれどもターゲットが明確であったり、根拠がしっかりしている回答が出来れば面接官からは「この子は対応力あるな」と高評価につながります。「根拠がある、理屈が通っている」ということが何より大事です。

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論理性が何より重視されるなら、慌てて答える必要はない

これはあくまでも模範例であり正解ではありません。(そもそもこういった質問については正解がない場合がほとんどです。)ただ質問者の狙いは困った時にあなたがどう対処するかを見たくて予想外の質問をしているわけですから、動揺した表情を見せずに論理的な回答が出来れば良いのです。

想定外のことが起きると「慌ててとにかくしゃべりだしてしまう人」や「考えがまとまっていない状態で話はじめ、話しているうちに自分が何を話しているのか混乱して訳が分からなくなる人」など色々タイプがいます。

大事なのは「論理性」なわけですから、多少時間を取って考える時間を貰うでも構わないでしょう。「少々お時間頂いてもいいですか」と時間を取り、論理性を担保した回答を心がけていくのが良いでしょう。

また「理屈や根拠」を話していくと話が長くなり、結局伝えたいことの論点がぼやけてしまったり、同じことを繰り返して評価を下げてしまう学生も多いです。

そのようなことが無いように、面接の基本であるPREP法(結論→理由→具体例→結論の順に回答を構築する)を普段から意識して、意表をつく質問にも簡潔に回答できるよう日常生活から意識して行動するとよいでしょう。

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予想外の質問をされた時の最悪の対処法

一番良くないのは答えられないことです。「すみません。わかりません」と答える学生が時々いますが、これは絶対にやめましょう。次に良くないのは、無言の時間が15秒以上あるというケース。無言の15秒って空気がどんよりするくらい長いです。

必ず時間が必要な時は、事前申告をするようにしてください。10秒くらい沈黙があった上で、「あの…もう少し…時間もらってもいいですか…」なんていことは、しないようにしてください。

予想外の質問に頭が真っ白になる…ということはあると思いますが、無言の時間が長く続くのは良くないです。どうしても発想が出ない場合は、「私の思考力が足りず、答えが思い浮かばないのですが今後は広く物事を考えられるように意識していきたいと思います。」と答えるなどして無言の時間をなくすようにしましょう。

ただこの方法は最低限やるべき内容であって決して合格ラインではないことは理解しておいて下さい。「わかりません」と答えるよりマシだというレベルです。

予想外の質問に合格ラインの答えを出すために心がけること

では、予想外の質問をされた時に合格ラインの回答をするために意識してほしいことが3つあります。先ほども述べましたが…

【質問の意図はあなたを困らせてその時の対応力を見ているということ】

【正解は特に無いということ】

【答えに対する理由に筋が通っていること】

突然の質問で困ってしまうのはわかりますが、この3つは必ずおさえておきましょう。そのうえで、まず冷静になって自分なりの答えを作りその理由を述べると良いでしょう。

困るのは当たり前です。困った時にあなたがどう対応するのか、また正解を求めていない(正解のない)質問に対してあなたがどう考えているのか、その理由は何なのかを聞きたくて質問しているわけですから、それらを答えられればOKです。

ただこれは面接本番でいきなりできる事ではありません。日常生活の中でも疑問に思う事や、予想外のことが起こった時にPREP法を用いて自分なりに考える習慣を付けておくことが不可欠です。またPREP法はESや面接において基本的なことですので、他の場面においても良い対策になると思います。

このように面接という機会を利用して企業はあらゆる角度から皆さんを知ろうとしてきます。予想外の質問をされても、冷静に回答できるよう企業の意図を理解し、日常生活での心がけを忘れずにすると良いでしょう。

予想外の質問で「毎回うまく答えられない」と感じることが多い人へ

「毎回の面接で、予想外の質問に苦戦している」という方。おそらくその場合は、「想定外の質問への対応力」が云々ということではなく、単純な面接の準備不足の可能性が高いです。

人事が「これは答えるのに苦労するだろう」という意図があっての質問は「予想外の質問」と感じるのは仕方がないですが、人事が学生を困らせようという意図もなしにした質問を「想定外に感じてしまう」という状況も十分考えられるわけです。

それは単に「自分がしゃべる内容」に対して「何が突っ込まれやすいのか」ということを深く掘り下げて整理出来ていないに過ぎませんね。

本来、想定外の質問というのは、人事としては何度も何度も繰り返すという性質のものではありません。1次面接から最終選考までで、2回あれば多い方だと思います。もちろん圧迫面接といった特殊なケースは除きますが…。

つまり「自分が想定できない質問」と「人事が学生に対して想定ができないだろうとする質問」では、質がまったく違うということです。単純に自己分析や業界研究や志望動機などの面接の対策をすれば、答えられる質問は、本来予想外の質問とはいいませんのでね。

挫折経験、競合他社のサービスを使った感想、当社の10年後のあるべき姿は?など、こういった類のもので「答えられない…」となっているあなたは、基礎的な準備が足りていませんので、早急に就活対策を進めて行ってください。

まとめ

・予想外の質問はあなたの対応力を見るために質問している

・あなたを困らせる質問には正解がないケースが多い

・答えられない、無言の時間が続くことは絶対に避ける

・予想外の質問には普段からPREP法を心掛けておく

・予想外の質問が多いと感じる人の中には、単なる準備不足も含まれるため注意

予想外の質問は、正解がない分、志向性の独自性をPRでき、「ライバルの学生と大きな差をつけられる」機会でもあります。

就活対策というより「社会人になってからも使える論理性を鍛える」という目的を持って、普段から「何故近所の客が入っていない紳士服店は潰れないのか」とか「何故、高齢者は早起きなのか」など、疑問に思ったら考える、調べるということを習慣化していくとよいでしょう。