どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!
企業選びをしている就活生からよく聞かれる質問の1つに「大手と中小…入社するならどちらがいいでしょうか」というものがあります。これは一人一人の性格や考え方などに左右されますので、その学生とお話ししながら回答するようにしています。
とはいえ、「大手企業だからできること」「中小企業だからできること」というのがあります。これを知ることでもしかするとあなたの就活の幅が広がるかもしれません。
一般的に大手・中小のメリットを上げていきたいと思います。企業を選ぶ際の一つの判断材料にしてみてください。では具体的な内容に入っていきましょう。
まず確認…あなたの大手と中小を見分ける判断基準を持っているか
この質問に対して「大手は有名で私でも知っている企業で、知らないのが中小企業」「上場企業が大手で、していないのが中小企業」などといった内容に近い回答をイメージしたあなた。
おそらく企業理解が足りていないと考えられます。
是非、もっと企業一つ一つに興味を持って真剣に企業のことを理解するように心がけるようにしてください。というのも、多くの就活生は「大手・中小」というものを、有名かどうかなど極めて“感覚的”に捉えています。
平たく言えばイメージが先行しているということです。正確には、業界によって売上高・従業員数・資本金で、ある一定のラインを越えれば大企業、それを下回れば中小企業という定義があったりします。(興味のある人は、細かい基準がありますので、調べてみてください)
とはいえ、そんな定義を覚えたところで就活では何にも役に立ちませんから、これ以上の説明はしませんが、就活の企業選びにおいて大切なのは、「大手・中小どちらがいいか」を考えることではなく、「自分の企業を選ぶ基準」が“大手と言われる企業に多く当てはまるか”“中小に多く当てはまるか”…これを考えることなのです。
大手と中小どちらがいいかを判断するには、もっと自分を理解して「自分は入社する企業に何を求めるのか」をしっかりと整理することが大前提になるということですね。是非、自己分析を進めるようにしてください。
“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法 「企業研究編」の記事一覧
大手・中小を見極める基準は、自分で作るのが正解です。
ここでは話を簡単にするために、どんな就活生にもわかりやすい基準でお話ししていきます。大手は業界で売上上位10社。それ以外を中小と仮定して、話を進めていきます。
大手企業に入社することで実現できること
■ 大手に勤めているというブランド
大手に入社すれば「入社したこと自体がブランド」になります。ブランドがあるから何だと思うかもしれませんが、これは今後のあなたの“キャリア形成上”大きな意味を持ってきます。
つまり、キャリアを広げるために転職を考える時が来た際、この新卒で入社した企業が持っているブランドのあるなしが大きく関わってきます。
大手で働いていただけで最初の転職であれば、なんとでも潰しがききます。それだけ社会的に認知されている企業の看板力は絶大です。これは大手企業に入社しないとこの恩恵にはありつけません。
■ そこそこの給与
一般的なサラリーマンの平均給与よりは高い給与がもらえる可能性が高いということです。あえて「そこそこ」と書いたのは、選択した業界によって大きく開きがあるためです。
ですが本当に給与が高い仕事に就きたいのであれば、大手企業でコツコツ実績をあげるよりも、経験を積んでさっさと起業して自分で会社をやってしまった方がはるかに稼げます。
大手企業の重役より、小さな会社の社長の方がはるかに給料はもらっています。そういった部分を含めて、大手では「そこそこの給与」は保証されると言えるでしょう。
■ 充実した待遇
給与以外に福利厚生というものです。近年は不況の影響もあって福利厚生に力を入れない企業も増えてきていますが、とはいえ大手は社員に対する手厚い待遇を用意しているものです。
特に急激にマーケットが伸びている業界では、華やかな待遇が用意されています。
そうした「+α」の恩恵は、大手ならではと言えるでしょう。
■ 規模の大きなプロジェクトに参加できる
企業の規模が大きく、かつ業界でシェアを取っている企業であれば、その業界の最先端事業に携われる機会に恵まれることでしょう。
特に個人ではとても実現できないこと(東京スカイツリーを作ったり、都市開発を手掛けたり)を、プロジェクトの一員としてまたは責任者として、やりがいある仕事に取り組める可能性は高いでしょう。
自分のやりたいことの規模感が大きい場合は、大手しか選択肢がない…ということも多いようです。大きな事業に携わる…これは大手企業だからこそ体感できるものです。企業ごとによって多少違いもありますので、OB訪問などを通して是非、確認してみるとよいでしょう。
“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法 「OB・OG訪問編」の記事一覧
【今からでも間に合う!】
個別指導・時間効率・安心価格が特徴の就活塾なら
大手企業で意外と実現しづらいこと
■ 安定
大手といえば安定しているイメージかもしれませんが、近年は大手だろうと中小だろうと…安定している企業なんて多くはありません。勤続さえしていれば、徐々にお給与が上がっていく…年功序列に近い制度体制を維持できている企業は少数派になってきました。
ですから「安定したいから大手」と考えているのであれば、根本的に考え直した方がいいでしょう。大手企業も多額の負債を抱えながら、ギリギリ運営している企業も多いです。
毎年上場企業が多額の負債を抱えて倒産していくのを見れば理解できると思います。大きいことが安定には直結しないことを、是非頭に入れておいてください。
■ 高額の給与
先程言った通りですね。平均から比べたら高いのかもしれませんが、決して大手に入社したから、徐々に給与が上がっていくということはありません。
入社してからの頑張りにかかっています。
ですからそこは大手も中小も変わりません。入社してから努力できれば、高い給与をとることも可能です。
■ 自分のアイデアを活かす
何千人といる大手企業で働くということは、言い方はよくありませんがまずは“会社の歯車の一部”として、しっかりと動けるようにならなければいけません。
つまり大手では“言われたことを言われたとおりにやる”という仕事が案外多かったります。そして長い下積みの先に、自分のアイデアを活かせるポジションにつけるかどうか…というのが、大手で働くということです。
もちろんすべての企業がそうとはいいませんが、数多くいる先輩社員を出し抜いてそうしたポジションを勝ち取るのは至難の業です。大手に行って、すぐに自らで事業を起こす人がたまにいますが、そういった人はこの“自分のアイデアを生かす環境”が大手にないという事実を入社して知り、であれば自分でやろうという人が大半です。
■ 成長できる
正確に言えば、成長はできるが、急速に成長できるかと言えばそうではない…くらいの表現がちょうどいいです。
社会人になって一番自分を成長させたいのであれば、自分で起業するか、ベンチャーに入って何でもすぐに仕事を任せてもらえる環境に飛び込んでいった方が、はるかに成長できます。
中小企業に入社することで実現できること
■ 会社の成長を身近に感じて仕事ができる
■ 経営者と近い距離で仕事ができる
中小企業では規模がそこまで大きくないこともあり、自分が見える範囲で、すべてが展開されていきます。つまり会社の事業を“自分事”のように考えやすいというメリットがあります。
大手企業だと事業が細分化しすぎて、かつ規模が大きすぎるため、自分と関係ないと思えることが多くなるものですが、中小の場合は自分が直接担当していなくても、いつも顔を見ながら一緒に働いている仲間のことになるので、会社をより身近に感じることができます。
また経営者との距離が近いため、仕事の提案も不満もすぐに伝えられます。自分の会社の社長と一緒に仕事をする…これは大手企業ではすぐに実現できることではないでしょう。
■ 勢いのあるベンチャーに入れれば、大手以上に成長できる
正しくは、成長しなければやっていけない…とも言えます。
ベンチャー企業で特に急成長中ともなれば、社員はなんでもこなせる“オールマイティーな人材”にならざるを得ません。大手であればその道のプロフェッショナルをすぐに採用するという手段をとれますが、中小の場合はそうもいきません。
だからこそ、一人一人に相当な「負荷」がかかります。「これもやって」「あれもやって」といった状態になります。これが嫌な人はベンチャーでは働けませんが、若いうちに苦労するだけしておきたいという人には最高の環境とも言えます。
こうした環境で実力をつけた人は、大手で働いている人よりもはるかに仕事ができることが多いです。大手というブランドがなくても仕事がデキる社会人になりたい方は、ベンチャーをお勧めします。あとは注意すべきは、ベンチャーの中には、大手企業よりも“ブラック企業”の比率が高くなるので、その見極めは慎重に行うようにしてください。
まとめ
・ まずは大手・中小の判断基準を、自分自身が持たなければいけない。
・ 大手がよくて、中小が悪い…そんなことはありえない。それぞれに良さがある。
・ 仕事がデキるかどうかは、大手中小関係なく、入社後の頑張りにかかっている。
・ 自分のやりたいことがスケールが大きいのであれば、迷わず大手。
・ 自分の成長を最優先に考えるのであれば、急成長中の中小ベンチャー。
昔も今も…大手しか見れない学生が多いです。ですがお話ししてきた通り、「大手=超安定」といったことは、神話以外の何物でもありません。
安定を求めるのであれば、ニッチな商品(例えば工業用の特殊ネジとか)でも世界シェアトップを守り抜いている中小企業の方がはるかに、安定しています。
就活生の多くは、中小優良企業のことを知らなさすぎです。自分から積極的に中小優良企業にも意識を向けていくようにしましょう。