どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

本日は就活における「理系大学院生の結果を出すための3つの条件」について、書いていきたいと思います。というのも、私が就活をサポートさせていただいる学生の中で大学院生の比率が特に高いからです。

数多くの大学院生の就活をサポートしてきた経験から、大手に内定する&希望する企業へ内定する大学院生の共通点をまとめてみました。就職活動に悩んでいる大学院生は是非、参考にしてもらいたい内容です。

就職活動の時間を確保し、効率を重視した就活の戦略をたてる

理系大学院生に限った話ではありませんが、大学院生はやはり“研究室”の方針というものが就職活動に影響がでてしまうものです。研究室によっては就活に寛大なところもあれば、やはり研究を継続的に進めてほしいという方針のところもあるでしょう。

もちろん、就活をするあなた自身が、もっと自分の研究にもしっかりと時間を割きたいという学生も多いです。

また、学部生とは違い、就活に関しての情報が希薄化してしまうこと傾向があります。最近では大学の学部の学生は、就職ガイダンスから面接の練習、授業の一環として「就活講座」が設定されている大学まであるのが現状です。そういったものを利用する時間が取れない大学院生はどうしても情報という観点が弱くなる傾向があります。

例えば…

“参考”
大学院生の業界選びは、学部生と同じ方法ではいけない

“参考”
大学院生の就活…専門・専攻外は本当に内定が出づらいのか?

上記のような情報に関して、「先輩から少し話を聞いたことはあるのですが…」程度で、実際のところどうなっているのか…といった情報を正確に把握している大学院生は少数派でしょう。

限られた時間で、かつ就活に関する情報も学部生と同等もしくはそれ以上に確保しておきたいというのが理想ですよね。実際に私のもとに訪れる大学院生の方は、大半はこの「時間がない。けれども就活で結果を出したい。」という方ばかりです

どのようにして時間効率をあげていくべきか

まずは「自分の環境」の整理から始めてみてください。自分の生活の中での優先順位を明確にしましょう。研究、就活、プライベート、自分の趣味…いろいろなカテゴリーがあると思いますが、今自分が何がもっとも優先順位が高いのか、それをはっきりさせてみましょう。

その次に、削れるものを探します。就職活動は、これから数十年という社会人生活の場所を探す重要な活動です。ですから、就活期間にあたるおよそ半年程度は、削れるものは極力削ることを考えてみてください。

では、具体的にどのように戦略を立てるのか =理系大学院生 A君の場合=

先程話した時間を整理し削るものを削った結果、A君は「研究 > 就活 > プライベート」という結果にまとまりました。そこで、私からA君は「ある情報」を教えてもらいます。それは一般的な大学院生の企業へのプレエントリーの平均的な数値です。

【理系大学院生で技術職志望】…平均プレエントリー20~30社 ES提出15社~25社

【理系大学院生で文系職志望】…平均プレエントリー40~50社 ES提出20~40社

あと補足情報として、「いわゆる大手といわれるレベルの企業のエントリーシートの通過率平均がおおむね50%台で推移すること」「筆記試験で大幅な足きりが存在すること」「面接に進んだとしてもその面接準備に時間がかかること」などを彼は知ることになります。

そうした彼は、数値で考えます。このあたりが理系らしくていいですね。

技術職志望で、研究も忙しいため時間の兼ね合いからプレエントリー20社、ES15社提出という形で進めるた場合、1社も内定が取れないのではないか?と慌てる訳です。

まず、15社×50%通過率=約8社。そして8社のうち筆記で7割通過して残り6社。そのあと、面接が平均で3回程度あることを考え、面接は全ての選考を50%で通過したと仮定した場合…内定が取れる企業数は、1社届かない…という訳です。

フツーにやっていたら、その確率。でも、彼は理系大学院生ですから「研究 > 就活 > プライベート」といった優先順位で就活期間を乗り切らないといけません。就活だけに専念できる学部生とは違います。

そしてこの解決策として、大学院生がES提出15社では心配だからそれを倍の30社やろうと思い立ったとしても、この数の企業にエントリーをすること自体が時間的に厳しいということに実際にやってみて初めて気気付くのです。

技術職のESは、研究概要の別途資料なども提出の必要があることから、文系職と比較すると1社あたり、ES作成に時間がかかってしまいます。

詳しくは別の記事でまとめているので、興味があればご覧ください。

“参考”
就活で評価される研究概要の書き方と注意点

上記でまとめてきたことを総合的に判断すると、大学院生の就活戦略は明確です。つまり、母数ではなく確率で勝負しないといけないということになります。

エントリーシートの通過率を80%にまであげられれば、相当な時間効率が実現できますね。また一次選考を100%で通過させることが出来れば、さらに内定数は伸びてきます。大学院生の就活の効率化は、数ではなく、確率。これが重要なポイントなのです。

特に、技術職志望ではなく理系だけれども「文系職」を志望する…中でもコンサルティング業界やIT、といった分野を目指す学生の場合は、周囲の技術職志望の学生と同じ感覚で20社くらい受けておけばいいか…と単純に考えすぎると、思わぬ失敗を招く可能性があります。

理系大学院生が文系職を受ける際の注意事項

上記で書いた通り…「理系大学院生→技術職」と「理系大学院生→文系職」では、プレエントリー数およびES提出数がそもそも違います。

その理由として「今まで研究で身に付けてきた専門性」を選考にて強くPRに繋げられないことが強く関係します。今まで院でやってきた研究が、そのままもしくは「ある程度即戦力で活かせる」可能性を持っている技術職の選考であれば、そこまで最終面接までの面接回数も多くないわけです。

ですが専門性を直接活かせない文系職は、技術職とは比べものにならないほどに、「研究以外のこと」が聞かれます。性格だったり、趣味の話だったり…色々な話から「適正があるのか」を面接官が確認していきます。

ですから、技術職よりも選考回数が多くなり、かつ技術面接よりも「想定外」の質問も多くなるため、そのあたりを考慮するとどうしても「数と質」の両立が、理系学生の文系職就職の成功には欠かせない要素になります。

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正確な情報の収集と、使えるものは使うという貪欲さ

理系大学院生が就活で結果を出すための条件の2つめは、正確な情報と貪欲さです。

A君が就活が始まる前に「戦略」が立てられたのは、“平均値”という情報が手元にあったというのが大きいですね。つまり、基準となる情報があると、無駄を省くことが可能になります。

平均的に就活をやった場合、キャパがカツカツになることを事前に予測できたわけです。これはその情報を持っていた人がすごいわけでもなんでもなく、A君が「主体的に情報を取りに来た」ことが最大の成功要因です。

大学院生の就活というと、研究室からの推薦の話がちらちらしたり、日々の生活が忙しいなどの理由からどうしても就活の優先順位をギリギリまで上げられない学生も少なくありません。

ですがA君は、研究の時間を割いて就活解禁前に、当塾の複数内定獲得WEBセミナーに参加してくれました。

その正確な情報をもとに彼は、戦略をたてて、結果として私のことを活用してやろうという結論に至ったようです。彼がその結論に至った理由は非常にシンプルでした。

研究もこなしていく中で、時間がない。限られた時間の中で効率をあげるには、就活に関してノウハウを持っている人から学ぶのが一番無駄がないと感じた。それに、今まで自分が受験や部活で、何か結果を出したいと思った時は、予備校にも通ったし、コーチにみてもらっていた。その経験から、それが一番早いと思った。それに思った以上に安かったし…笑」

とのことでした。時間の無い彼にとっては、自宅に居ながらでも自分のペースで就活相談に乗ってくれる存在に価値を感じてくれていたように思います。(長い時は3時間くらい二人ではなしてましたよ…笑)ここで伝えたいのは、就活塾を活用してくださいねということでは決してなく、自分なりに効率をあげるために対策をとっておいてほしいということです。

“参考”
複数内定をもらえる就活生のシンプルな思考回路

就活対策は一人でやる必要はない

A君にとっては、昼間が忙しいので深夜でも気軽に相談できることが必要だったので、そうした結論になったと思いますが、就活で結果を出した研究室のOBさんに就活を見てもらえないか頼んでみたり、OB訪問をして信頼できる社会人にお願いをしてみたり、やり方はひとぞれぞれです。

とにかく自分の時間を有効にしてくれる「何か」を探して、それを貪欲に使いこなすという気持ちが、時間の限られた中で結果を出すためには、重要な心構えになります。

初任給ベースでも、就職先の違いで100万も200万も変わってきます。あなたにも貪欲になってほしいです。

理系学生だからこその「強み」を就活で活かしていく

最後の条件はこれです。

理系大学院生と言えば、王道は「研究職」となりますね。特にメーカーへの就職希望が多いのではないでしょうか。就職先の相性でいえば、所属している過去のOBの就職先から傾向を見つけ出すのが一番的確だとは思います。自分が研究をしてきた関連企業への就職が王道です。

就活の面接では必ず「研究テーマ」そして「あなたの研究はどのように当社に関連があるのか」といった系列の質問が飛んできます。だからこそ、王道の就職先はどうしても研究内容に関連したところに落ち着きがちです。

ですが、企業から見ると、皆さんが思っている以上に「大学院生」に対しての価値は高いのです。 私自身、企業の採用を数百社サポートし人事の方と直接話してきた経験ですので、間違いありません。

それは文系職においてもです。

というもの年々、就職活動は「早期戦力化」の流れが加速しています。つまりすぐに社会に出ても活躍できる人をなるべく多く採用したいという企業が増えています。理系学生はコミュニケーション能力に課題があるだのなんだのある種の偏見を持っている企業も少なからずありますが、そういった企業はこちらから願い下げで構いません。

それよりも理系学生の「ロジカルな思考」に期待している企業が案外多いのが実情です。文系職種でいえば、外資系企業、コンサル業界、WEBおよびマーケティング業界など、数字で物事を思考する感覚を求めている企業があります。

そういった一見自分と関係ないと思っていた企業が、実は自分を必要としてくれている…と知ると少しうれしいものではないでしょうか。ですから、初めから企業・業界を絞ることを考えるのではなく、文系職種も含めて、自分の視野を広げていくことを考えてみてください。

まとめ

・ 理系大学院生は、数で勝負が出来ない

・ 時間的制約から、選考の通過率を挙げていく必要あり

・ 例外として文系職希望の場合、数もやらざるを得ない

・ 理系ならではの強みを活かせ

研究で莫大な時間を投資している人ばかりでしょう。ですが、これから40年以上働くことになるかもしれない職場を探す就職活動、是非悔いが残らないように早めから準備をしていってほしいと思います。