どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!
就活サイトや四季報を見ると必ず載っている“大学別の採用実績”。多くの就活生はこの情報にあまり関心を示していないことが多いように思います。
ですが、大学生・大学院生が就職活動をするにあたって、採用実績は重要な情報のひとつです。ただ単純に「うちの大学からも採用されている人がいるんだな」などと自分の大学を確認して終わってしまうなんてもったいない使い方では、せっかくの情報も活かせません。
今回は採用実績から読み取れる情報とは何なのかについて、解説していきたいと思います。
学歴をどれだけ重視している企業なのか見当をつけることが出来る
企業の採用実績を見ると、学歴志向が強いかどうかの判断はおおよそできます。ここ近年では、一昔前と比較すると“学歴”のみで採用を決定する企業は少なくなりましたが、とはいえ学歴は、採用担当者からすると“気になる情報”であることに変わりはありません。
学歴はまだまだ就活で影響力を発揮する大切なポイントであることは忘れないでください。
こうした学歴を重視している企業の採用実績を見てみると、東大・京大を筆頭に有名国立大学および有名私立大学の名前がずらずらと並びます。見るべきポイントは、最初に書かれている10大学くらいを意識的に見ていくことです。
最初に書かれている10大学が、有名校ばかり名を連ねている企業は、少なからず学歴というものが採用基準の一つに組み込まれている可能性が高いです。
逆に、10大学に中堅大学が中心に書かれている企業は、学歴よりも“ポテンシャル(可能性)”を重視した採用をしている可能性が高いと言えます。
ですから、自分の出身大学と同じレベル(学力的に)の大学が、採用実績のどのあたりに記載されているのかを意識的に見ていくことで、学歴的に「不利にならないか」「不利になってしまうか」くらいの判断は可能です。
学歴を無視して就活をする学生の失敗談
採用実績を見ることで、ざっくりでも自分の大学名が選考上、不利になるのかどうかを理解しておくべきだとお伝えしました。これは、就活を効率的に進めるために必要なことなのです。
どういうことかと言うと、この視点を無視して就活をすると多くの“無駄”が発生してしまう可能性があるからです。実際に学歴を度外視して就活をすることで失敗してしまった学生さんの例を見てみましょう。
ある中堅大学の学生のAさん。
華やかなイメージの広告業界に憧れていました。そこで就職活動が始まり、大手を中心に広告業界に的を絞って企業を回り始めました。ESの通過率はだいたい30%~40%。面接になんとかこぎつけた企業でも、なかなか2次面接以降に進めません。
そして面接がピークを迎える時期には、広告大手は全滅。広告大手企業に絞って就活をしていたため、本来最終面接が集中する就活後半の時期に持ち駒がゼロになり、イチから就活を進めることになりました。
ですがどうしても広告業界で働きたいという思いは譲れず、就活後半からでもエントリーを受け付けている中堅広告企業にエントリーし始めました。
すると、ESの通過率も上がり、なんとか最終面接に2社辿り着くができました。ですが結果は残念ながら不採用。その後、エントリーをする企業も限られてしまい、とにかく広告と名のつく仕事が出来る企業をエントリー。そして縁あって、ベンチャーの広告代理店に内定をもらうことができました。
さて、このA君の話。読んでみて、あなたはどんな印象を持ちましたか?
結果的に内定をもらえたのだからいいではないか…という意見もあるかと思いますが、もしかすると学歴を考慮に入れて就活をしていれば、A君の結果はより良い方向に変わっていたかもしれないのです。
“参考”
「学歴フィルター」から考える就活を戦略的に乗り切る方法
面接の経験値が足りず、大手の選考で力を出し切れていない
もしA君が、採用実績を見る力があって、自分の大学と広告業界大手との相性を事前に意識することが出来ていれば、「内定獲得は厳しいな」と思えたはずです。現に広告大手ともなると一流大学の中でもバイタリティのある超優秀層が集まることは周知の事実ですね。
それを事前に知り、自分のいる立ち位置を理解していれば、エントリーが締めきられる前に中堅どころの広告企業にも目を向けられたでしょうし、中小零細企業の選考を通して早い段階から面接の練習やブラッシュアップができたはずです。
書類がなかなか通らない…そうやって足ふみしている間に、ライバル達は面接官の厳しいツッコミを受けながら、自分自身の理解を深めて、強い自己PRや志望動機を練りあがていっているわけです。
大手のESをたくさん書くこと自体が無駄と一言で片づけてしまうことは出来ませんが、決して効率的とは言えません。身の丈を知ったうえで、就活をすることは重要なのことなのです。
“参考”
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では、何故A君は、大手企業ばかり受けてしまったのか
同じ失敗をする人が増えないように、何故大手ばかり受けてしまう学生が減らないのかについて書いていきたいと思います。これはおそらく“見えていない”からです。
何が見えていないかというと、内定をもらえる確率が見えていないということです。
大学受験のように“偏差値”のようなある程度指標になるものが就活にはないため、どうしても「どこでもエントリーできるんだ!」と安易に考えてしまいがちです。指標が明確になっていないだけで、就活にも当然「難易度」というものが存在します。見えてないだけで実際はあるわけです。
「とはいえ岡島さん、そんなもの見えませんよ!」と指摘を受けそうですが、おおよそなら見当が付けられます。今説明している採用実績もそう、採用予定人数もそう、説明会開催数と一回あたりの説明会動員人数もそう、様々な情報を組み合わせれば、どれくらいの競争倍率かは、案外見当がつくものです。
あと過去の実績として「内定倍率」を公表している企業もありますから、そうしたものを情報として頭に入れておけばおおよその見当はつきます。人気と言われる企業の内定倍率は、およそ200倍から1000倍くらいの幅で落ち着きます。
つまり、超人気企業では1000人に1人しか内定がもらえないわけです。しかも、その1000人の質も高く、高学歴な学生が集まっているわけです。そこから選ばれなければならないわけです。ここまでイメージできると、現実的な選択肢も就活に織り交ぜていくべきではと考えられるようになるはずです。
大手人気企業を目指す…そう思ったら「今の自分の実力と希望企業との差」を知る必要があります。そういった実力差をチェックしたい方は、以下のような方法で確認出来るので、是非チャレンジしてみてください。
“参考”
ESをプロが無料で診断!エントリーシート評価シートとは?
とはいえ…中堅大学・無名大学でも大手に行きたい
そう強く思うのであれば、努力をしなければなりません。高学歴でかつ努力をしている学生と肩を並べて競争しなければなりません。普通の努力では足りないということになります。
しかも自己満足の努力では成果につながりづらいです。内定に直結する努力を短期間でこなさないといけません。他人の力を借りてでも、自分を磨くことを考えなければなりません。
それだけ中堅・無名大学から一流大手に入社を決めるというのは簡単なことではないのです。
自分の行きたいと心から思える企業の大半が採用実績に有名大学の名前ばかりが書かれているとしたら…すぐにでも対策をとるべきだと思います。みんなと同じことをやっても差は埋められません。差を埋めるには人と違うことをしなければなりません。
是非、一度自分の出身大学と採用実績を見比べてみてください。
“参考”
「学歴フィルター」から考える就活を戦略的に乗り切る方法
まとめ
・ 学歴は、就活において重要な選考のポイントである
・ 学歴でフィルターをかけている企業も多く存在する
・ 学歴を無視した企業選びは、就活の効率を落としてしまう
・ 誰でもエントリーが可能なため、大手中心に受けて失敗する学生がいる
・ 採用倍率をざっくりでもいいからイメージして選考を受ける企業を決めていく
大学受験本番1カ月前に、偏差値40の学生が、おそらく東大や京大を受けることはしないと思います。記念受験というものあるようですが、本当に記念で終わってしまうことでしょう。
ですが、就活ではそんなことが当たり前のように起こっています。採用基準はもちろん学歴だけではありません。選考はトータルで判断されるため可能性がゼロではないですが、あまりにも確率が低い企業ばかりに集中して受けるのは問題でしょう。
是非、自分のことを客観的に判断して、採用実績なども考慮に入れながら選考を受ける企業を慎重に選んでもらえればと思います。