どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!
グループディスカッション(GD)は、「場数をこなすのが一番だ」というアドバイスをする人が多いように思います。もちろんその意見を否定するわけではありませんが、GD練習のために選考を余分に受けるというのも、効率が悪いと思うわけです。
当塾でもそうですが、様々なところで無料でGDの練習会が開催されているので、そういったイベントなどに参加して経験を積んでおくのは有効でしょう。
今回はその「数をこなして慣れておきましょう」という話ではなく、それ以外の方法でGDの練習をする方法についてまとめていきたいと思います。
GDだけじゃなく、ESも面接も…慣れるだけならいつか誰でも慣れるもの
場馴れ以外の方法でGD対策をした方がいい理由は、まず「慣れること」は、時間の早い遅いはあるものの、結局ほとんどの学生が結果的に「慣れ」ます。
つまり、経験を積んで「慣れる」ということで、「GD対策…バッチリ!」と考えるのは時期尚早というわけです。さらに言えば、最も重要なことは慣れることだけでは差がつかないということです。
選考のGDでなくても、大学のキャリアセンター主催の練習会でもゼミでのディベートでもいいのですが、話し合いが始まると…必ず議論の中心にいる人…っているんじゃないでしょうか。
そういった人を見ると大抵の場合「場馴れしている」のはもちろん、「場に慣れるだけで…私もこんな風に話せるようになるのか…」と不安に思うくらいに、色々なアイデアや提案をバンバン出してきます。そして気づけば、その人が話の中心となって話がまとまり、最後には代表者として発表までやっている…なんてことも少なくないでしょう。
つまり何が伝えたいかというと「慣れること=能力の向上」ではなく、慣れることと能力の向上は別の問題ということなのです。だからこそ、慣れること以外にディスカッションの能力やテクニックを磨くためにやるべきことがあるというわけです。
まずは頻出である業界知識を問うテーマについて対応出来るようにする
グループディスカッションというと、いきなりテーマが発表されて「え…このテーマ…難しいかも…」なんて考えている間に、議論がスタートして…といった出たところ勝負感があるように感じますが、年間数百もの企業のGDテーマを理解している私としては、やはりそこには頻出ジャンルというのがあるわけです。
数あるジャンルの中でも、最も頻出と言っていい「業界知識」を問うテーマに関しては、事前に準備をしておかないと、ディスカッションで中身のある発言をするのは難しくなります。
例えば、金融業界でしたら「株に関すること」「上場に関わること」、IT業界であれば「要件定義に関すること」「ICTに関して」などなど、挙げればキリがないわけですが、その業界だからこそ密接に関連する事柄というものがあります。
そういったものに対して事前情報を補うことは、まずGD対策としては最低限やっておくべきでしょう。
業界研究の成果はGDでかなり発揮される場面が多いですので、業界知識は必ず身に付けておくべきです。
“参考”
業界は、最初から絞って就活をはじめた方が効率的なのか
知識を身に付けるということであれば、新聞を定期購読するのも有効
就活のためだけに新聞を読む(ココでいう新聞というのは日経新聞)というのは、あまりにも時間効率が悪いので個人的には学生さんに強くお勧めしているわけではないのですが、業界に対する知識不足や実際にグループディスカッションで具体的な話が全くできなかった…という方には、有効な手段でしょう。
もちろんいきなり日経を手に取って読み始めても、わからないことだらけすぎて1時間も読んだらぐったりする人が多いように思います。日経に関わらず新聞を読むにも事前知識があったほうがスムーズに取り組むことが出来ますので、入門として本屋さんで売っている「はじめての日経の読み方」みたいなタイトルのものを手に取ってみるといいでしょう。
特に金融業界を志望する場合は、ある程度経済の大枠の流れは理解しておくに越したことはないでしょう。情報量というのは、就活に限らず差がつく要素ですので、是非情報に対する感度をあげておきましょう。
“参考”
就職活動は情報戦!一番効率的な就活情報の収集方法とは?
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知識対策の他にやるべきは…一人で結論まで導き出せる仮説力を鍛える
知識がついても、それを議論の場で使えなければ全く意味がありません。
そのためにGDの場数をこなすという方向もありますが、数をこなす以上に「テーマに対して、自力で結論まで持っていく力」を磨くことが、重要となります。
これはどういうことかというと、GDの経験がある人はその時のディスカッションの状況を思い起こして続きを読んでもらえればと思うのですが…
GDを客観的に見ていると「みんなで話し合いながら、みんなの意見をまとめて、結論を導こうとする人」と「みんなの話も聞いているけれども、よくよく見てるとほぼ自分の中での結論があって、その結論にグループを導いていこうとする人」に大きく分かれています。
もちろん企業によってGDの評価基準は異なりますので、一概に言うのは難しいですが、GDで通過しやすいのは、実は後者の人だったりするのです。
自分の結論を持って議論することの重要性
みんなの意見を聞きながら話を進める…というのは、この文章だけ見ると「ごもっとも」という感じで、理想のディスカッションのイメージかもしれませんが、裏を返せば「周囲の人を説得および納得させられるだけの自信満々の結論」がない、またはまとまりきっていないとも言えなくないわけです。
ですが、GDで圧倒的に存在感を発揮するのは、自分なりの結論があり、その根拠や裏づけにかなりの説得力を持っている人が大半です。
ということは、GDの練習において、みんなで話しあうという前に、テーマに対して一人で、説得力のある結論を導き出せる力を身に付けることが重要ということが理解できると思います。
GDをやっていて遭遇したことありませんか?
みんなで話し合っているけれども、ほとんど特定の誰かが話のすべてを進めている…なんて状況を。もちろんただ一人よがりになっては駄目ですが、そういったタイプの学生はほぼ100%、自分なりの結論とその明確な根拠、そしてそこまでもっていくための話の流れを、議論がスタートして早いタイミングですでに仮説が立っている場合がほとんどです。
だから、周囲の人と話をする上辺のテクニックを身に付ける前に、自分で主張できる力を身に付ける本質的な練習が必要でしょう。GDに取り組むスタンス、思考回路を根本的に変えること、これはとても効果的な対策になるでしょう。
GDテーマに対して、自分一人でどう議論を進めるかイメージトレーニングする
過去に使われているテーマなどは、本屋でも行けばたくさん情報を得られるでしょうし、WEB上でもある程度得られるでしょう。それを紙に一覧にして、その書きだしたテーマについて、「一人GD」をやっていくイメージです。
そうすることで、前述した「頻出テーマのジャンル」というものも見えてくるでしょうし、また得意なジャンル・不得意なジャンルというのが、見えてくると思います。さらに言えば、その一人でGDをやってみた流れを、第三者にチェックしてもらえると力が急激に伸びます。
当塾でもやるのですが、「こういった視点があるとさらによい」「この議論展開は○○という理由で効率が悪い」「意見が偏り過ぎていて、もっと○○という切り口で考えていこう」など、一人GDをやった結果を客観的に判断、アドバイスをもらえる存在がいると、質の高い発言が出来るようになってきます。
一番効果的なのは、人事のGD評価基準を知った上で練習を繰り返すこと
これは一人で行うということは出来ないのですが、評価の基準を知った上で練習できると一番効率がいいです。何が評価される可能性が高いのかがわかっていれば、的確に対策が取れるというものです。
当塾で多くの企業が行うGDの選考基準・評価基準を細かく分類すると、全部で57項目あることがわかっています。
その57項目が評価されるとわかっていれば、それに対して自分がどの評価基準で加点をとっていけばいいのか、またどの評価基準での減点に注意していかなければならないのか、考えて対策が取れるわけです。
とはいえ、GD評価基準をあなたが一から作るのは難しいと思いますので、まず業界研究および一人GDなどを通して、GD対策を行っていってほしいと思います。
“参考”
就活塾「内定ラボ」 グループディスカッション無料練習会
まとめ
・ 必ずしも「場に慣れること=能力の向上」ではない
・ 頻出のテーマである業界理解領域から対策をしていく
・ 知識面に不安があるなら、日経を購読するのも有効
・ 一人で議論の進め方や結論まで導き出せる仮説力を身に付ける
・ GDの評価基準は細かく分けて57項目ある
グループで話すGDでは、自分が無意識のうちに「周囲に頼ってしまう」「周囲をあてにしてしまう」ということがあります。それをあえて絶つことで、自分の主張する力や議論の流れを作る力がより明確にわかるようになると思います。一人GD…客観的に見ると寂しい絵面ですが、挑戦してみてください。