どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

最近の傾向ですが「就職浪人」という選択を考える就活生が増えているように思います。私のもとに毎年就職浪人生がくるのですが、年々その数は増加しています。

就職浪人を決意した学生の話を聞かせてもらうと理由は様々。「内定がゼロだった」「内定は取れたけれど納得がいかなかった」「大学でまだやりたいことがあるのでそちらに集中したい」などなど…。

そこで必ず聞かれるのは「就職浪人は不利ですか?」という質問。これはズバリ不利と言わざるを得ません。

前年の就活の反省を踏まえたり、前年の就活より自己PRも企業研究もなにもかも…質があがっているはずなのに、それでも不利です。

そこには明確な理由があります。極力現役での内定獲得にこだわった就職活動プランを立ててほしいという願いを込めて、このブログを書いていきます。

「就職浪人」という言葉が誤解を生んでいる元凶

何故、就職浪人を選択した就活生が不利になるのか…その理由をひとつひとつ説明していく前に考えておくべきことは、「何故、就職浪人と言う選択をする学生がそもそも増えてきてしまったのか」ということです。

まず考えられることは「就職浪人」という響きが、「大学受験の浪人生」と同様、またはそれに近いニュアンスに聞こえることが挙げられます。志望大学にこだわりたい…だから浪人をして勉強をして再度受験をする。そういった浪人のイメージが抜けていないと考えられます。

就職浪人と大学受験の浪人は「全くの別物」です。

何が違うかと言えば、一言でまとめるなら“基準が違う”のです。

就職浪人生が苦労する“相対評価”

大学受験は、点数が基準です。一浪しようが、二浪しようが…、誰にでも公平に同じ問題が配布され、そこには必ず正解というものがあり、その総得点が合格基準に達すれば、それでパスできるものです。

つまり基準が万人とって公平であるのが大学受験と言えます。その一方で就職活動はどうでしょう。就活の基準は、各企業の人事が作った評価基準で、大学受験のような絶対的な基準ではなく、相対的であり、かつ人という主観が大きく影響するものが判断基準になっています。

そういった意味で、就職浪人と大学浪人はまったく別ものというわけです。

ですが大学浪人の印象が強いせいか、1年間しっかりとES書いたり、今まで以上に頑張りさえすれば必ず結果が出るはずだと、大学受験の浪人の感覚で、安易に就職浪人と言う選択を考える人が多いです。

ズバリ言います…、就職浪人は厳しいです。

まして就活塾などのサポートなしでやりきって前年よりも成果をあげるということはとても難易度が高いことだと思ってください。それはなぜなのか、これから5つのポイントに分けて、詳しく説明していきます。

【1】就職浪人を決めた理由が、どこにあるのか

「就職浪人」とWEBで検索をかけると、だいたい出てくるのですが、就職浪人生には必ず「就職浪人をしようと思ったのはなぜか」または「就職浪人中の時間で、自分が成長したことを教えてください」といった定番の質問が飛んできます。

これはどの企業でも聞かれる質問です。

何故このようなことを聞くのでしょうか。人によっては「希望企業から内定がもらえなかった」「そもそも内定がもらえなかった」など、頭に思い浮かぶ人がいるかもしれません。

ですが一般的にそのような“自分の思うような結果が出なかったから”と言った理由を話したところで、人事は良い印象を持つころはありません。むしろ「自己中心的な考え方が強い」と判断されてしまう可能性の方が大きいです。

私のもとにも「就職浪人を検討しています」という学生と話す機会が多いです。その際「何故、就職浪人を選択するのですか?」という話を必ずします。その理由に説得力を感じない場合は、断固として“現役での内定獲得”にこだわるようにお話しします。

厳しいように感じるかもしれませんが、就職浪人をすれば「再スタート」が切れると思っている人が多いです。それは間違いです。スタートラインからだいぶ後ろに下がったところから、やっていかないといけなくなるわけです。

まず、自己中心的な判断で就職浪人の選択をしていないか…自分に問いかけてみてください。

そしてそれと同時に「今までやってきた自分自身の就活の課題点はどこにあったのか」、情報収集するなり、専門家にアドバイスを受けるなりして、整理すること…これは必ずやりましょう。

特にこのブログに行きついて、この記事を読んでいるあなたは、今までの就活において「自分の中でのベスト」を発揮してきたのだと思います。だからこそ、自分一人の頭でいくら考えても「自分を根本的に変えるヒラメキ」は起こりづらいです。是非、第三者を活用して、課題を整理することも行っていってください。

“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法のブログを最初から全部読み返してみる

“参考”
就活塾「内定ラボ」 個別無料相談

【2】企業の認識はあくまで…1年で就職先を決められなかった人

理由に説得力のあるものを用意できたとしても、企業の認識はあくまで「1年で就職先を決めることが出来なかった人」として見られるということを、強く意識してほしいと思います。

もちろん業界や職種によって、また事業規模などにもよりますが、「就職浪人に対して厳しい業界・企業」もあれば、「就職浪人に対して温厚な業界・企業」というものがあるのは事実です。

たまたまあなたが希望する業界・企業が、就職浪人に温厚なタイプであればうまくいく可能性も高くなるはずですが、その逆もしっかりと考えて判断しないといけません。

では、どうしたら就職浪人に風当たりの強い業界・企業なのか、わかるのでしょうか。

結論から言えば「ほとんどの企業の選考が最終局面に入った時に、はじめてわかる」のです。

もちろん就活塾を運営している私は、事前にある程度の傾向は当然理解していますが、就活生が自力でそれを理解するのは、選考が最終局面に入った時ということになってしまうのです。それはなぜなのか、次の章でお伝えします。

【3】現役と就職浪人との差を実感するにはタイムラグがあること

企業側に例えば「就職浪人生の受け入れ実績はありますか?」と直接聞いたとしても、「はい。ありますよ。」と答えると思います。「就職浪人生は選考上不利になることはありますか?」と直接聞いたらどうでしょう?

きっと「そんなことはありません。どの学生も公平に面接で評価します。」と答えるでしょう。

先程も書いた通り「就活生側から、企業の就職浪人生に対しての温度感」というものを知ることは極めて困難です。そして前述した通り、それを実感するのは最終面接もしくは最終面接手前の面接になることが多いです。

つまり、大手企業をベースにして内定まで6回の面接フローがある企業を想定した場合、1回目~4回目までは、就職浪人に関することは一切聞かずに選考が進むことが多いということです。

ですから、就活の前半で就職浪人生が苦労することは案外少ない、それどころか去年よりも面接が通過する、ESが通過する…「1年我慢して頑張った甲斐があった!」と感じる学生も多いことでしょう。

ですが現役との差を痛感するのは、その先の5回目、および最終面接です。一気にしわ寄せがくる…といったイメージでしょうか。最終手前の面接が入ってくるころには、もう大手企業のエントリーはほぼ締めきられています。

その状況で一気に来るわけです。就職浪人に関しての怒涛の質問攻めが…。

もちろん事前に入念な対策をして臨めば、通過する確率を上げることができますが、自己流でまとめてうまくいくほど甘くありません。うちの塾でも、就職浪人生の場合は、その対策を徹底して行います。ですが、そこの準備が「自分なりにすごくまとめた」「自分なりに納得できる内容になっている」くらいの精度で、通過できるほど甘くありません。

極端な話、「就職浪人に関して」の一つの話題だけで1つの面接が終わってしまう企業もよくあるくらいですから。

就職浪人ではなく現役での内定にこだわってほしいと個人的には思いますが、それでもまた来年どうしても結果を出す!という思いがあるのであれば、そんな失敗できない選考を一人で乗り切ろうと考えるのは、あまりにも考えが甘いと思います。

何度も言いますが、大学浪人とは次元が違います。同じラインに立って勝負ができないのが、就職浪人です。是非このことは忘れないようにしてください。

“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法 「面接官の質問攻略編」の記事一覧

【4】就職浪人生の選考基準は高くなってしまうこと

今までいくつかお話ししてきましたが、特に最終選考に近づく程、就職浪人生の選考基準は高くなります。現役だったら通過したのに、就職浪人だから採用見送り…なんてもことあります。

何故、基準が上がってしまうのか。理由はシンプルです。仮に最終面接で、現役と就職浪人生の2人のうち、1人に内定を出すというシチュエーションを考えてみてください。

最終面接で残る人ですから、当然どちらも優秀です。どちらにもいいところがあり、本当に悩むと人事が言っているとしましょう。その際に人事はどのような考え方をするのでしょうか。

もちろん100%こう考えると断定することはできませんが、おそらく以下のように考える人事・面接官が多いことが予測されます。

「どちらもいいところがある。でもどちらをどういった理由で内定を出したのか…上司に説明が出来ないといけない…お互いにいいところはあるけれど、何故現役ではなくて就職浪人生を採用したのかと上司に言われたら…明確に答えることが果たしてできるだろうか…」

…そんなことを考えているうちに、現役の採用に傾くということがよくあります。つまり「明確な採用理由」となるものがないと、非常に厳しいということになります。ましてや少数精鋭の採用を行っている企業では、この傾向は顕著でしょう。

人事や面接官の立場から考えるとわかる通り、就職浪人生の採用基準は高くなります。つまり、今まで以上に効率的にやらないと、去年以上の結果を出すのは困難と言うことです。

“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法 「面接官の本音編」の記事一覧

【5】モチベーションの維持、そして「就活慣れ」からくる慢心

最後は気持ちの問題です。現役の時のように相談する相手がたくさんいた状況から、自分の後輩にあたる年代の人と、去年やったことをなぞりながら、活動を継続しなければなりません。

これは人によってはかなりのストレスになるようです。

うちの塾でも、就職浪人生でモチベーションの維持として活用する学生が毎年いるくらいです。就職浪人の塾生に話を聞くと…当塾では特に面接や相談など回数など制限しておらず、重ねて価格帯もリーズナブルなので、使いやすいそうです。

1回目だってそうですが、2回目は特に…「気持ちが切れちゃって…やりきることができませんでした…」なんてことになったら、取り返しがつきません。どうしたら自分のやる気を維持できるか…そしてどうやって今の苦しい状況を乗り切るのか、その具体的な方法をあなたの状況に沿った形で知りたい方は、個別相談にお越しください。

就職浪人は目指す業界・企業、今までの選考結果、学生自身の経験や性格、今までの就活での課題点など…様々な要素を複合的に加味したうえで戦略を立てていくことが有効です。あなた個人の状況に沿ったアドバイスができればと思っています。気軽に相談にお越しください。

“参考”
就活塾「内定ラボ」 個別無料相談

まとめ

・ 就職浪人は、大学浪人と同じ考えで選択してはいけない。

・ はっきり言う。就職浪人は不利である。

・ 就職浪人の理由が言えるだけでは×。企業を納得させなればいけない。

・ 最終面接・最終面接手前で、就職浪人生は壁にぶち当たる。

・ 「就職浪人+独学」は、賢い選択とは言えない。

就職活動は、一人でやらなければならないものではありません。

不利な状況を覆すには、「今の自分+α」が絶対に必要です。準備や対策方法一つで、結果が変わります。就職浪人…強い「覚悟」をもって最終的に判断してほしいと思います。