どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

エントリーシートや面接で必ずと言っていいほど聞かれる「あなたの強みは何ですか?」「自己紹介をお願いします」という質問に代表される自己PR。

自己PRは文字通り、自分のアピールポイントを伝えるわけですが、ただアピールすればいいというものではありません。中には自己PRが自己PRになっていない就活生が結構いるのです。

正しい自己PRとは一体どんなものなのか、そして就活生が知らずに使ってしまっている“自己陶酔型の自己PRの危険性”について解説していきたいと思います。

まずは自己PRとは何なのか…しっかりと理解すること

就活生に「自己PRと志望動機、どっちが作るのが難しい」と聞くと、ほぼ9割の学生は志望動機と答えます。私はこれに違和感を覚えます。本来の自己PRの意味を理解していれば、おそらく自己PRも志望動機も作る難易度は変わらないはずだと私は思っているからです。

就活生に「何故志望動機の方が作りづらいのか」と聞くと、「志望動機は企業のことを研究しないととてもじゃありませんが作ることができないからです」といった回答が返ってきます。

ですが、実は本来自己PRも企業のことをしっかり研究しないと作れないはずなのです。大事なところですので、具体例を交えながら解説をしていきます。

“参考”
会社ごとに“通過する志望動機”を作るための3つのポイント

あなたがもしも低迷している野球チームの監督になったとしたら…

あなたが長年リーグで最下位を続けている野球チームの監督になったとしましょう。ここ数年ずっと低迷しているため、チームを補強する大幅な予算も出ない中、あなたは最下位脱出のために、監督を任されたのでした。

今いる選手を活用しながら、最低限の補強をして、チームを強くしなければなりません。

そこで監督であるあなたは「走って守れる1点差をものにできる守備を中心にしたチーム」を作ることを方針として決めたのでした。

方針が決まれば、早速チーム編成です。今いる選手の中から監督の方針にあう人物を一軍に上げていきます。足が速い選手、バントがうまい選手、守備がうまい選手、安打数が多い選手など既存の戦力の中で集めるだけ集めてみました。

すると、1点を守りきることができそうな「先発ピッチャー」が足りないことに気づきました。いくら守備や走塁を固めても…ピッチャーがポコポコと打たれてしまっては本末転倒だということで、今年の補強は「先発ピッチャーでかつ9回まで投げ切れる選手」を獲得することを決めたのでした。

そして、このチームに是非入りたいという選手が5人現れました。

さて、これからお話しする5人の中で、あなたなら誰を獲得しますか

Aさん…メジャーリーグでの経験あり。特に肩が強く、外野の守備においてはメジャーリーグでも注目されていたらしい。走塁も得意で、一度盗塁王のタイトルもとっているとのこと。

Bさん…ホームランバッター。三振も多いがとにかく昨年は年間で30本はホームランを打っており、日本球界を代表する選手。ベテランであり、若手育成にも好影響あり。

Cさん…昨年所属していたチームから戦力外を言い渡されたベテラン投手。3年前までは先発として投げていたが、ここ最近は中継ぎで登板。特に目立った実績は近年あがていない。

Dさん…昨年、最多勝利をあげた先発ピッチャー。肩のコンディションには人一倍敏感で昨年所属しているチームではほとんどが7回までで中継ぎにスイッチしている。

Eさん…若手の投手で目立った実績はあげていないが、2軍では完投勝利を何度も経験し最多勝利投手に輝く。とにかく体力があり、気合十分。

さて、どうでしょうか。

野球が分からないと少し理解しづらいかもしれませんが、要するに選ぶポイントは監督であるあなたの「方針」に誰のPRが一番合致するのかということですね。

今年は「先発ピッチャーでかつ9回まで投げ切れる選手」を補強すると決めたわけですから、投手ではないAさんとBさんはいくら魅力的でも、獲得は見送りとなりますね。補強する予算がたくさんあれば是非欲しいところでしょうが、限られた条件の中では、AさんBさんはチームに迎えることはできません。

さてここからです。CさんもDさんもEさんも、先発ピッチャー経験があります。ですから獲得する最低条件は満たせていますね。ここからは彼らのPRの違いで獲得するかどうか決めるしかありません。

あとは「9回まで投げ切れる」という条件がありましたね。ですから最多投手であるDさんは、とてもいいPRポイントがあるのですが、このチームにとっては条件に合わないということになります。

さて残るは、CさんとEさんですが、この2名に関しては、チームの方針に合致する可能性が高いので、獲得できるラインに乗っています。監督であるあなたが「チームの若返りを図りたい」と思えばEさんでしょうし、「ベテランの指導力にも期待したい」と思えばCさんになるでしょう。

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自己PRは、相手先にとってPRにならないと全く意味がない

つまりこの野球の話で伝えたかったのは、自分の実績やPRが素晴らしいと思えていたとしても、相手(今回の話だとあなたが監督を務める野球チーム)の方針および求めるものに合わなければ、PRもPRにならないということです。

メジャーリーグで活躍しようが、ホームラン30本打とうが、最多投手になろうが…相手の方針にあわなければ、うまくマッチングしないということなのです。

これはそのまま就活でも当てはまってしまいます。自分自身が絶対に自信のあるPRを用意していたとしても、それがあなたが就職を希望する企業が価値を感じてくれなければ、PRにはなっておらずただの「自己陶酔」ということになってしまうわけです。

もちろん就活では、この野球チームのようにピンポイントで採用している企業と言うのはそれほど多くはありませんので、大きく自己PRを外すということは少なくなるとはいえ、平気で「自己陶酔型自己PR」を振りかざしている就活生は少なくありません。

さてココからがさらに重要ですね。どうやって企業に評価される自己PRを作っていくのか…ということです。

では、自己陶酔型の自己PRにならないためには何が必要なのか

もうお気づきだと思いますが、相手のことを徹底的に知るということです。おそらく今回例に挙げたAさんやBさんがもしこのチームの方針を事前に調べることが出来ていれば、そもそもこのチームに入団を希望しなかったでしょう。

Dさんだってそうかもしれませんね。

つまり、あなたが就活での自己PRが陶酔型にならない一番の対策は、「徹底した業界研究・企業研究」をすることなのです。業界や企業のことを知る…そうして初めて相手が求めているものを正確に把握し、それが自分自身にあるのかどうかを客観的に見れるようになるということです。

ですから、就活塾「内定ラボ」ではこの企業理解に力をいれているというわけです。内定ラボのカリキュラムを見てもらうと一目瞭然なのですが、企業理解講座というものだけ2コマ分用意しています。

相手を知ること、企業を知ることで、自己PRがより深いものになるため、企業理解には徹底して取り組んでいるというわけです。それだけ企業理解は大切ということです。

“参考”
一番効率のいい業界分析・業界研究の5つのやり方

“参考”
見落としてはいけない企業研究の視点

つまり、あなたの強みは何ですか?という質問の意図は…

あなたの強みは?と聞かれて自分が強みだと思っていることを言えばいいのではないわけです。あくまで「(企業にとって)強みになることは何だとあなたは考えていますか?」というのが質問の本質だということです。

自己PRをお願いしますという設問もそうです。企業にとって自己PRになることを教えてください…これが質問の本質であり意図というわけです。

これがわかってくると企業を理解することの重要性が認識できるようになる思います。

企業研究が苦手な就活生は、必ず就活の後半で苦労します。このブログを読んで企業理解の重要性を感じた学生は、今すぐにでも企業研究の優先順位を上げるようにしてください。

“参考”
就活塾で学ぶ大手内定100の方法 「企業研究編」の記事一覧

まとめ

・ 自己PRは簡単で、志望動機が難しい…それはおかしい

・ 企業のことを考えてない自己PRなんて自己PRではない

・ 自己陶酔型自己PRは、企業からすると聞くに堪えないものである

・ 自己PR作りにも、当然企業理解が必要不可欠

・ 企業研究が苦手な学生は、就活の後半で必ず苦労する

就活の基本は、相手を知ることです。自己分析が大事だとよく言われますが、自分のことを知って内定が取れるなら、世の中の就活生がこんなに大変な思いをしていません。

企業研究が就活の根幹を支えていることを、絶対に忘れないようにしてください。