どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!
社長面接まで来たら…あとは意思確認だけだ…と思っていたら「落とされた」なんてことはよくあることです。一昔前は「社長面接=顔合わせ」だったり、「社長面接=入社意欲を高めてもらうための機会」といった位置づけの企業も多かったですが、最近ではそうした企業は少なくなってきました。
むしろ、社長面接でガンガン落とされる時代になったと言えるでしょう。
せっかく1次面接や2次面接を突破してきたのに、最後の社長面接で落とされたら悔しいですよね。そうなる可能性を最小化するために、社長面接を突破する為に意識してほしい「社長が必ず確認したいこと」そして社長にどうしたら好印象を与えられるのかといった点をまとめて行きたいと思います。
社長面接などの最終選考の通過確率が厳しくなってきた理由
もちろん企業ごとに違いはありますが、最終選考の通過が難しくなっている企業が増えています。その理由としては、「就職活動期間の短縮」と「文系職を中心としたインターン経由の早期選考の加速」の2つでしょう。
まず就活期間の短縮ということですが、就活解禁から面接解禁(実質は面接解禁と共に内定出しをする企業が大半)の期間が短くなったことで、以前であれば「説明会→ES→筆記→GD→1次選考→2次選考→3次選考→最終選考」と進めていた選考フローが、期間が短くなっても大手企業や人気企業に関しては選考希望者が変わらないわけですから、変更せざるを得ないということです。
つまり今までは「最終選考=意思確認」という位置づけでも十分スケジュールに余裕をもって、選考活動が出来ていたものが、それが難しくなり、最終選考でも「候補者を絞る」という意味合いを残さざるを得なくなった…ということですね。
また忘れてはいけないことが「インターンシップ導入企業の急増」です。
理系職(研究職や開発職など)についてはさほどインターンの数が急増という程でもないのですが、文系職を中心にここ近年で、インターンシップ開催に躍起になっている傾向が続いています。
目的は当然「早期に優秀な学生を囲い込む」ということです。何故、インターンシップを導入する企業が増加すると、最終選考の倍率が厳しくなるのでしょうか。
“参考”
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面接対策を効率的に進めるために、やっておくべき5つのこと
企業ではインターンシップ経由での内定予定人数が計画されている
「学生に対して職業体験を通して当社のことを知ってもらいたい」という大義のもと、インターンシップを行うわけですが、企業側としてもインターンシップ導入するにはリアルに「お金」がかかります。
インターンシップのコンテンツを作成する時間を捻出するコスト、開催場所を確保するコスト、インターンに社員などを借り出すコスト、インターン参加者を確保するための広告コスト、中には有給のインターンもありますよね。最低でも数百万単位のコストを捻出するわけです。
もちろん売上100億規模、1000億規模の企業から考えれば、さほど大きな金額ではないわけですが、限られた「採用予算」の10%~20%とかを費やして、「収穫ゼロ」なんてことは人事としての責任問題ですよね…笑
お金をかける以上、当然「実益」を期待するのは、至極当然ということです。その実益にあたるものとして多くの企業が目標としておいているのが、「インターンシップ経由での内定者数」というわけです。
つまり「文系職を中心としたインターン経由の早期選考の加速」前の新卒採用市場では、「就活解禁後から学生を集めて100名採用する」という企業が、この影響で「100名採用するのは変わらないが、インターン経由で50名、就活解禁後からの集客で50名」といったような状況になっている企業が増えてきたという訳です。
学生から見れば採用予定は100名で変わらない訳ですが、その内訳が変化している可能性を考慮したほうがいいでしょう。
そういった変化を背景に、「最終選考の倍率」は高止まりしています。
では本題、社長面接をどう乗り越えるか
社長というのは少なからず個性的なんですよ。社長には理論派、剛腕、改革派、保守派など様々タイプの人がいます。これは社長に限った話ではありませんが、特に社長は何千人、何万人の社員を引っ張るリーダーですから、その個性は一般の人より格段に強いです。
また個性が強いだけでなく、「成功哲学」のような「これだけは譲れないもの」や「こだわり」を持っているケースが大半です。
ですので、社長面接で「改革を好む」社長に保守的なことばかり言っていたら即アウトということはよくある話。社長は、自分の考えと似ている人を好む傾向にあります。(もちろん一概にまとめるのはやや乱暴かもしれませんが…)
とはいえ、社長に会った事なんてないし社長の性格なんてわからない…という方もいるでしょう。社長が確認したい3つの質問に関する話に行く前に、社長の性格を知るための方法についてまとめてみましょう。
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まず、社長の性格を知るためにやること
まずは会社のホームページです。社長メッセージや経歴が載っています。その中で社長が何に重きを置いているかが読み取れます。例えば「革新なき会社に成長なし」とかと書いてあればその社長は改革好きと推測できます。「お客様満足と価値創造」と書いてあれば独自のサービスに磨きをかけてお客様満足度を大事にしているのかなと推測できます。
また、経歴もしっかり見ておきましょう。どの大学を卒業しているか、また新卒でその会社に入って出世して社長になったのか、別の会社からの幹部として引き抜かれて社長になったのか。または親から引き継いだ社長なのか。
社長の経歴なんか関係あるの?と思う方もいると思いますが、社長の人間性を知るヒントになります。
新卒でその会社一筋で社長になった人は、今までの会社の伝統や企業文化を大切にする傾向があったり、転職で社長になった方は今までの企業文化を一掃し新しい風を入れようとしているのかなとある程度イメージができるようになるでしょう。
5年ほど前の話になりますが、JALがパイロット出身の方を社長にしたという事がありましたね。新卒でJALに入社してパイロット出身の社長ってかなり異色の経歴です。JALは経営再建に向けて稲盛和夫氏を社長として招き、再建への道筋を作ったあと現場を知るパイロット出身の方を社長に抜擢しました。この時のJALは現場の意見を経営に反映しながら再建していったのです。過去の企業文化を活かしつつ再建をしていったと推測できます。
また1999年に日産自動車は外部からカルロス・ゴーン氏を社長に招聘しました。ゴーン氏は企業文化を排除し、新たな風を入れて再建しましたね。1兆円の経費削減、工場閉鎖、リストラなど今までとは全く違う新たな視点で改革をして見事V字回復しました。
このようなことはホームページレベルで読み取れますので、社長メッセージと経歴からその会社の社長の性格は絶対に押えておきましょう。
志望度が高いなら、ここまでやっておきたい
先程お伝えした通り、「成功哲学」を持っている社長が大半です。ましてや上場企業の社長となれば、メディア露出も多く、至る所で「成功の秘訣」や「人材育成の方針」など考えをアウトプットしている社長が多いです。
ですので、新聞記事、書籍、TVなど、とにかく世に出ている情報を片っ端から集めてみましょう。
またちょっとしたコツとしては「その社長が尊敬している人」を知るとよいですね。
尊敬しているということは、当然その尊敬している人の考え方に「共感」している可能性が高くなるため、間接的にではありますが社長の性格理解の一助になるはずです。
相手を知らずに面接に臨む…というのは、さすがにリスキー過ぎます。是非、志望度が高い企業の選考を受ける際は、徹底的にやるのがいいでしょう。
社長面接で必ず確認されること「入社の熱意」
社長面接で社長から「入社の熱意を教えて下さい」なんてストレートに聞かれることはほとんどありません。社長は個性的です。少しひねってきます。
「ホームページに記載されている当社の特徴を3つ答えて下さい」
「当社の主力商品を2つ答えて下さい」
「当社とA社の違いは何だと思いますか」
など事業内容と絡めて質問してくることが多いです。ただ、ここは調べればわかります。事前にその企業のホームページや会社案内をしっかりと見て、経営方針やビジョンを理解しましょう。そのうえで同業他社と比較をして強みをまとめておくことで対策できます。
ここをしっかりと押えておけば「なぜA社ではなく当社が第一志望なんですか」と聞かれてもその場で対応できますよね。その会社のビジョンと強みを伝えればそれが第一位志望のりゆうになります。会社のビジョンは社長のビジョンです。社長の性格を分析することがここでも役立ちます。
社長面接で必ず確認されること「キャリアプラン」
今後の中長期計画の方向性とキャリアプランが何かしらで重なっているかということを確認されます。
例えばエンジニア志望の学生が
「御社が開発しているサービスは現在●●の分野で活かされ社会に貢献していると伺いましたが、私は今後▲▲の分野にも応用できるのではないかと考えました。入社した際には既存の分野にとどまらず、新たな市場を切り開いていけるよう挑戦したいと思います」
と答えたとします。改革派の社長や成長を目指している社長には好まれます。もちろんここまで単純な流れにはならないとは思いますが、社長の考えと向いているベクトルが同じ方向であることが重要ということです。
つまり入社後のキャリアプランを質問するのは会社の目指す方向と、学生の目指す方向が同じかどうかを確認する為であり、会社の目指す方向とは「社長の目指す方向」なのです。
入社後も同じ方向を向いて仕事ができる学生か社長は見ています。だからこそ、社長の性格を分析しておくことが大切なのです。
“参考”
就職内定率から読む、内定獲得のためにやっておくべきこと
社長面接で必ず確認されること「価値観」
最後に価値観や人間性を見るために仮想の質問をしてくることがよくあります。
例えば「友人と登山に行ったとき2時間で登れるが急勾配がある難関コースと、倍の4時間かかるが緩やかなコースのどちらを選ぶか」とか、「現在の当社の売上は1,000億円です。3年で2,000億にしたいのですが何か良いアイデアを教えて下さい」というような質問です。
実際に社長面接に同席した経験のある私の印象としては、登山については難易度の高い方を選ぶ学生はチャレンジ精神の高い学生、ゆるやかなコースを選ぶ学生は友達と話しながら様々な景色を見ながら時間を掛けてゴールするという点で協調性のある学生と社長は判断していました。
どちらが良いとか悪いではなく、社長の考えと同じかどうかを見ているのです。
また売上を倍にするにはという質問では、別の会社から社長として招かれた社長の場合はきれいごとより現実的な回答を好みます。その場合「現在御社は前年対比110%で推移していると伺いました。このままの推移で行くと仮定すると3年後には1,330億ですから売上高700億のA社をM&Aすることによって2,000億円にします」という回答が合格でしょう。
社長の多くは、迷った時点で不合格
このように社長面接では「入社の熱意」「キャリアプラン」「人間性や価値観」について質問されることが多いです。
1次面接や2次面接ではあなたの能力や経験などを質問されるのに対して、社長面接では入社後に社長と同じ方向を向いて働ける人物かを見極める質問が多くなります。
そして、社長面接では採用か不採用か迷ったら不採用にする社長が多いです。社長面接で社長の性格分析をしていない学生が多いため、社長面接でもガンガン落とされるという現実があるのです。
社長面接に挑むには単なる意思確認などと思わずに、社長の性格を徹底的に調べ、社長がどんなビジョンを持って企業経営をしているのかをしっかり確認しておきましょう。
これで社長面接に挑む前に社長の性格を分析しておくことの大切さがわかって頂けたと思います。
まとめ
・ 最終選考の倍率が年々上昇傾向
・ 就活の短期化とインターン経由内定の増加が原因
・ 社長面接の前に社長の性格や経歴をとことん調べる
・ 社長は入社後のビジョンや価値観、人間性を重視する
・ 社長は採用・不採用で迷ったら…不採用
社長のことを調べ過ぎて…
媚びを売るような…不自然な感じにならないように注意してください。笑