どうも!就活塾「内定ラボ」の岡島です!

学生の就活相談をやっていると「将来人事をやってみたい」「法務として活躍したい」「知的財産の部署で働きたい」など、所謂「人気職種」「レア職種」を希望する学生がいますね。

それ自体を否定することはありませんが、探してみるとわかるように募集要項に「人事や法務、知財」など専門職種を積極的に新卒から採用しようとする企業が少数派であることが分かると思います。

ですが、新卒の就活において「募集要項に募集が無くても採用される」ということが結構あります。営業と事務の2つの募集しかないのに、結果として人事で仕事してほしいと言われた…といったようなケースです。

今回はそうした「採用予定がない職種で…けれども採用されちゃった」学生が出るのは何故なのか、そうしたレアな人気職種を引き当てる学生の共通点とは何なのかについて解説してきたいと思います。

なぜ、募集要項に載っていない人気職種で内定があり得るのか

まずはココですよね…気になるのは。

大きく2つに分けて説明します。一つが「そもそも採用したいと企業が思っているにも拘らず意図的に募集要項に載せていないケース」、そしてもう一つが「採用の予定がなかったので募集要項には載せていなかったが何かしらで状況が変わって採用するケース」があります。

まず一つ目から説明していきましょう。

何故、採用したいのに載せないのかということですが、まず「採用予定人数が1名」といったように厳選され過ぎており、その募集に数千人も募集をされても面接がし切れないといった事情です。

考えてみてほしいのですが…仮に「営業・事務・人事」と3つ並んだ際、「営業・事務」の2択であれば両方選択する学生も出てくる可能性がありますが、選択肢が3つになると大抵の場合「事務・人事」といったバックオフィス系の職種に人気が偏ると思いませんか。

本来採用人数を大きく確保したい営業職志望が、「たった1名の採用」のために、エントリー数が大幅に下落するのを防ぐといった意味合いも持っています。だから意図しての載せないということです。

それ以外にも…実は重要なことがあるのです。

企業の本音は…その職種しか出来ない人はいらない

このあたりは実にシビアです。

人事の職種で考えるのであれば、大抵新卒で人事で入社する学生の大半は「営業」で受けている人でしょう。企業の本音としては「人事が出来る人」を探しているのではなく、「営業も出来るが、営業で働かせるより人事として働いてくれた方が当社にとってプラスになる」といった判断をしてもらう必要があるということです。

つまり「人事がいい人、この指とまれ~」と募集要項に書いてしまうと、「人事に対しての適性」をPRしてくる学生がやたらと増えるため、他の職種でも活躍できる資質があるかを確認する手間が膨大となるといった事情もあるわけです。

他の職種の適性を見たいなら、人事の募集ということを隠した方が、シンプルにその適性を図ることが出来ますね。ですので、こうした理由から、意図して隠すという企業が結構あるのが、実情なのです。

“参考”
総合職で希望職種で入社したい!新卒で希望配属先を勝ち取る方法

状況が変わるケースとは一体?

もう一つ「採用の予定がなかったので募集要項には載せていなかったが何かしらで状況が変わって採用するケース」があるとお伝えしました。そちらについてまとめていきます。

このケースは企業としては「本当に採用する気が無い」から募集要項に載せていないということではあるのですが、状況が変わることがあるんですね。

まずよくあるのが、急な欠員の発生です。

産休に入る社員が出た…とか、部署移動で急遽欠員が発生したとか、経営状況が思いのほかよかったことで経営方針そのものが上方修正となり管理部門の強化が急務になった…などが主な理由です。

こうしたものは「あらかじめ予想出来る」ものではないですし、急遽募集を増やすことで、今までの他職種での選考希望者に動揺が広がっても良くないという配慮から、基本的には急な欠員ニーズについては、学生に公表されることはまずないでしょう。

そして案外多いのが、「これは!」と思わせる学生が現れたため、その学生を採用したいがために急遽採用枠を慌てて作るケースです。

あえて例えるなら…

「お腹一杯だと思っていたんだけど、どうしても食べたいデザートは別腹だよね」の感覚に近いかと思います。希少性の高さから、無理をしてでも採用したいというニーズが勝るという感じです。

人事などのレア職種は、募集がそこまで無いのに「新卒で人事」という人がちらほらいるのは、この流れで内定を取った人がほとんどでしょう。

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「この人は絶対採用したい!」となった際の企業の常套句

どうしてもあなたを採用したい!一度は言われてみたい言葉に感じる人も多いと思いますが、案外複数内定を取る学生は言われている人も多かったります。

そうした学生に対しての常套句が「職種を選ばせてあげる」であったり、「本当は採用していないんだけど、あなたの為に人事のポストを用意した」といったものなのです。

当塾を利用する塾生さんからもこの手の報告は多いです。「職種を選ばせてもらえると言われた」「部署確定で内定を出すと言われた」といったものですね。

そうした、基本総合職での新卒採用において、評価が最上級に高い学生にのみに与えられる特権が「職種選択権」ともいえるでしょう。では、そうした特権を得られる学生は、どのような共通点があるのでしょう。その点について、まとめていきたいと思います。

スキル面というよりは、圧倒的に人物面

どうせ「すごい経験を持っている人なのでは?」と考える人もいると思いますが、決定打はそこになることは少数で、人物面での評価が圧倒的な学生が多いです。

シンプルな表現をするなら…誰からも好かれるタイプと言えますね。「え…そんな単純なことなの」と思った人もいると思いますが、それがズバ抜けている人というのがいます。

実際にある企業の実話ですが、その企業では人事部に新卒を1名採用することを決めたようです。応募者に告知はしていなかったようですが企業は人事部配属を前提に面接をしています。最終面接の面接官は人事部長と人事担当者の2人。最終面接に残った学生は3名。この3名から1名に内定を出すということ状況で最終面接を行ないました。

面接が終わって、人事部長の感想は3人とも採用したいというくらい優秀な学生だったようです。でも採用枠は1名。くじ引きで選ぼうかといった冗談も出るほど悩んだそうです。そのくらい3名とも優秀で差がなかったというわけです。

そこで、たまたま人事部長が面接をしたミーティングルームに一番近くで仕事をしていた社員に「迷うなぁ…君だったら誰にする?」と聞いたところその社員は即答で最後の子です。と答えました。理由を聞くと「一番元気よく挨拶していたから」との理由だったそうです。

人事部長は3人とも横一線の高評価だったのですが、その社員の意見を参考に最後に面接をした学生に内定を出したそうです。

このように、面接の受け答えや回答内容で横一線の場合は「元気の良さ」という差で内定が決まる事もあるのです。つまり第一印象の力というやつです。多くの学生が「第一印象は大事なのはわかるが、論理的にしっかりしたことを伝えることの方が重要だ」という風潮もあるようですが、評価が横一線に並んだ時に、一歩抜けて「レア職種で内定を掴む」のは、そういった些細なことだったりするわけです。

是非、細部にこだわる…といったことを再認識してほしいと思います。そうした「当たり前に思えることを愚直に徹底する人」は、就活に限らず得することがあるということですね。自分の進路の可能性を広げるためにも、この意識を徹底していきましょう。

まとめ

・「募集要項にない=採用がない」ではないこと

・募集要項にない採用が存在する理由は大きく2つある

・レア職種での採用は、TOPレベルでの評価があってこその話

・職種を選ばせてもらえるのは、最高の条件提示

・最終的にレア職種内定を勝ち取る学生は、第一印象がスバ抜けてよい

ここまでの話を言い換えれば…

レア職種の採用は、概ね希望しなくても企業側から声がかかる仕組みになっています。職種にこだわり過ぎて評価を下げてしまう…なんてことにならないように注意してもらいたいものです。